共働き夫婦のiDeCo活用法|世帯年収800万でも節税できた金額と始め方
「NISAがあればiDeCoはいらない」と思っていた。でも節税効果を計算して考えが変わった。共働き世帯年収800万円の我が家がiDeCoを始めるまでの話。
正直に言うと、iDeCoは長い間「NISAがあれば十分」と思って後回しにしていました。
「60歳まで引き出せない」という制約が不自由に思えたし、NISAが使いやすいのでそれだけでいいかと。
でも、ある日ちゃんと節税効果を計算してみたら、「これを放置していたのはもったいなかった」と思い直しました。
iDeCoが「節税」になるしくみ
iDeCoの最大の特徴は、掛け金が全額所得控除になることです。
NISAは「投資で得た利益に税金がかからない」制度ですが、iDeCoはそれに加えて「毎月の掛け金そのものが税金を減らしてくれる」仕組みです。
会社員(企業年金なし)の場合、毎月の掛け金上限は23,000円です。年間27.6万円が所得から差し引かれます。
我が家(夫のみiDeCo加入・課税所得から計算)の場合、これだけで年間約5.5万円の節税になりました。
| 条件 | 金額 |
|---|---|
| 月の掛け金 | 23,000円 |
| 年間掛け金 | 276,000円 |
| 所得税率(目安) | 10% |
| 住民税率 | 10% |
| 年間節税額(概算) | 約55,200円 |
毎月2,000円ほど税金が減る計算です。これを20年続けると、節税だけで100万円を超えます。
「60歳まで引き出せない」は本当に不便か
最初に感じていたデメリット、「60歳まで引き出せない」について、実際に考え直してみました。
我が家の場合、iDeCoに入れるお金は「老後用に使う予定のお金」です。住宅ローンを返しながら生活するためのお金は別で管理しており、iDeCoに回すのは「どうせ60歳以降にしか使わないお金」という位置づけにしました。
そう考えると、「引き出せない」はデメリットではなく、「使い込まないための仕組み」として機能します。
むしろ強制的にロックされることで、老後資金に手をつけないための歯止めになっています。
NISAとiDeCoの使い分け方
我が家は今、NISAとiDeCoをこんな感じで使い分けています。
| NISA | iDeCo | |
|---|---|---|
| 目的 | 住宅購入前後の資産形成、教育費 | 老後資金専用 |
| 引き出し | いつでも可 | 60歳以降 |
| 節税効果 | 運用益非課税 | 掛け金全額控除+運用益非課税 |
| 月の積立額 | 優先して最大化 | 夫:23,000円 |
基本方針は「NISAを最優先に埋めてから、残りをiDeCoへ」です。
NISAは引き出しの自由度が高いため、教育費や住宅購入のタイミングで使える可能性があります。一方iDeCoは老後専用と割り切り、節税しながら長期運用するための口座として使っています。
iDeCoで選んだ商品
iDeCoで選んだのは、**eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)**です。
NISAと同じ商品にしました。理由はシンプルで、「理解している商品を使い回す」のが一番ミスが少ないからです。iDeCoだからといって別の商品を調べて選ぶ手間をかけるより、実績のある商品を信頼して積み立てるほうが長続きします。
ただし、iDeCoは証券会社(金融機関)によって選べる商品ラインナップが大きく違います。手数料の低い投資信託を選べる証券会社を選ぶことが重要です。我が家はSBI証券を使っています。
妻のiDeCoはどうするか
実はまだ決めていない部分があります。
妻の会社に企業年金がある場合、iDeCoの掛け金上限は職種や年金種別によって変わります(2024年12月の改正で、公務員やDB加入の会社員は月2万円まで拡大されました)。節税効果はありますが、手続きが複雑になるため、まずは夫のiDeCoを最大活用することを優先しました。
妻のiDeCoは、就業状況が変わるタイミング(育休明けや転職など)で改めて検討する予定です。
まとめ|iDeCoは「老後専用の節税口座」と割り切ると使いやすい
iDeCoを始めて実感したのは、「投資の話」というより「節税の話」として考えると腑に落ちるということです。
毎年5〜6万円の税金が戻ってくるのを、ただ黙って見逃しているのはもったいない。掛け金が老後資金として増えていくのはボーナスで、節税が本丸。そういう意識になってから、60歳まで引き出せない制約がまったく気にならなくなりました。
NISAを満額活用できている方は、iDeCoの節税効果も一度計算してみることをおすすめします。NISAで選ぶ商品については、新NISAの商品選び(インデックス投信)の詳細で解説しています。NISA・iDeCoに回す余剰資金を作るために固定費を見直して家計を改善する方法も参考にしてみてください。投資を始める前の生活防衛資金の考え方と目安額も合わせて確認しておくことをおすすめします。