投資初心者が7年で失敗から学んだ5つの教訓|ビットコイン・インデックス・高配当株の体験談
投資を始めて約7年、ビットコインで疲弊しインデックス積立に落ち着いた後、日本の高配当株やVYMにも手を出した試行錯誤の記録。50万・70万・650万といった実額と銘柄、そこから得た5つの教訓を実体験ベースで公開します。
この記事でわかること
「失敗も多いが、無駄な経験は何もなかった」── これが、投資を始めて約7年経った今、率直に思うことです。
ビットコインに50万円突っ込んで疲弊し、インデックス投資にたどり着いて落ち着いた後に、また個別の高配当株に手を出し、さらに新NISAをきっかけに方針を転換していく。この記事では、私が7年間で実際にやった投資の試行錯誤と、そこから得た5つの教訓を、当時の金額や銘柄も含めて公開します。
「これから投資を始めたい」「インデックス積立だけで本当に大丈夫?」と迷っている方の判断材料になれば嬉しいです。
教訓1|自分が理解できないものに投資してはいけない
投資デビューは、ビットコインとイーサリアム、計50万円でした。当時はちょうど暗号資産が注目され始めた頃で、「これに乗らなければチャンスを逃す」という焦りがあったと思います。
結果から書くと、約1年弱保有して、ほぼプラマイゼロで撤退しました。最初は順調に値上がりしたのですが、その後の値動きに翻弄されてガチャガチャ売買してしまい、利益も損失もない状態でゴールしました。
余剰資金でやっていたので家計には影響ありませんでしたが、精神的に疲れたというのが一番の収穫です。
このときの最大の気づき
「確固たる理由があって、長期的に値上がりすると信じられるもの」以外は、自信を持って持ち続けられないと痛感しました。
仮想通貨も「長期で持って値上がりしたら売る」予定で始めたのですが、いざ毎日値動きを見ていると、その「長期で持つ」という自分の決意がいかに脆かったかを思い知りました。
今だったらどうするか
50万円を暗号資産に突っ込む前に、まずやるべきだったのは2つです。
- 特定口座でインデックス投資か高配当ETFを買う(同じ50万円なら、こちらの方が長期で報われる確率が高い)
- そもそも固定費の削減を徹底する(投資の前に、家計の土台を整える)
「派手な投資先に賭ける」前に、「地味だが確実な手」を打つべきでした。これは投資のセンスというより、家計運営の基本だと今は思います。
教訓2|退屈な積立投資が、結局いちばん強い
ビットコインから撤退した後、NISAを始めようと色々調べていた時期に出会ったのが『お金は歴史で儲けなさい』という本でした。ここで初めて「インデックス投資」という考え方を知ります。
最初に始めたのは、セゾン投信のつみたてNISA口座で月1.5万円から。少額からのスタートでした。
数年後、今度は『ほったらかし投資術』を読んで、より低コストで運用するためS&P500中心に方針を変更。証券会社も楽天証券に移し、つみたてNISAを満額まで増額しました。iDeCoもセゾン投信開始から数年後に始めています。
このときの最大の気づき
ビットコイン時代と決定的に違ったのは、「値動きを基本的に気にしない」状態に入れたことです。
毎月、給料日に自動で積み立てられるだけ。積立額が積み上がり、時間が経つにつれて、複利の力を実感する場面が増えました。特に、コロナショック後の回復局面では、「どんどんお金が増える感覚」を初めて味わいました。
ただし、ここは正直に書いておく必要があります。運の要素も大きかった。投資に本格的に力を入れたタイミングが幸運にも上昇局面に重なっていたから、長期運用に自信が持てたのです。これが開始直後に暴落・停滞だったら、おそらく精神的にきつくて止めていた可能性があります。
今だったらどうするか
今から投資を始めるなら、絶対にインデックス積立から入ります。元本が少ないうちにあれこれ手を出すのは、時間の無駄です。
特に強調したいのは、「タイミングを見極めようとすること」のリスクです。
会社の先輩で、一度利確した後に相場に戻ってこられていない人を見てきました。「もっと下がったら買い直そう」と思って待っているうちに、相場が高騰して買えなくなる。タイミングを計ろうとした人ほど、相場が伸びるタイミングを逃します。
利確して上手くやろうとするより、相場に居続けること。これが少額投資家にとって最大のリスクヘッジだと思っています。
教訓3|結果が良くても、集中投資はリスクが高い
つみたてNISAから方針を切り替える際、セゾン投信を一度解約しました。そのとき出た利益は、つみたてNISAの枠には入りきらないため、特定口座で日本株を購入することにしました。
選んだのは商船三井、その後三菱商事に買い替え。1銘柄のみで約70万円の集中投資です。配当金がとても魅力的に見えたのと、当時注目されていた商社・海運というテーマに惹かれました。
結果は、含み益で1.8倍まで膨らみました。数字だけ見ると成功体験です。
このときの最大の気づき
正直に書くと、運よく増えただけだったと思っています。
私が買ったタイミングは、ちょうど日本株(特に商社・海運)が急騰し始めた時期で、誰が買っても利益が出せるような相場環境でした。私の銘柄選定が優れていたわけではなく、相場全体の追い風を受けただけです。
もし買ったタイミングが半年ずれていたら、あるいはその銘柄に何か個別の悪材料が出ていたら、結果はまったく違っていたはずです。1銘柄に70万円という集中度は、振り返ると無視できないリスクでした。
今だったらどうするか
日本株で高配当投資をするなら、以下の2択を勧めます。
- 単元未満株を使って30銘柄以上に分散する
- 高配当ETFを買う(ただし、現在のように日本株が上がりきった局面では割高と判断して買いません)
そして、ゼロから投資を始める人には、まずインデックスで慣れて、ある程度の金額になってから高配当投資を考えることをおすすめします。最初から個別株や高配当ETFに手を出すと、相場の値動きに耐えられず途中で止めてしまうリスクが高いからです。
教訓4|余剰資金を現金で置いておくのが、最大の機会損失
新NISAが始まった2024年とほぼ同時に、私は特定口座でVYM(米国高配当ETF)を約650万円分、一括で購入しました。
原資は、商船三井→三菱商事の売却益と、独身時代から積み上げてきた現金貯金です。新NISAの非課税枠(年間360万円)を超える資金が手元にあったため、その分を特定口座で運用に回した形になります。
VYMを選んだのは、分散がよく効いていて、配当利回りも安定している米国高配当ETFだったから。配当金を新NISA枠の投資に再投資する計画でした。
このときの最大の気づき
新NISAの非課税枠だけに収まらない資金は、現金のまま置いておくのが最大の機会損失だと判断しました。
理由は2つあります。
- 機会損失:株式市場は長期で右肩上がりに推移するという前提に立てば、現金で寝かせるほど将来の利益を失う
- インフレ負け:現金の額面は変わらなくても、物価が上がれば実質的な価値は目減りする
「一括で投入するのが怖い」という気持ちはありましたが、長期で投資するなら理論上は一括の方が有利(市場に滞在する時間が長くなるため)というのも判断材料になりました。
今だったらどうするか
非課税枠から溢れる余剰資金がある場合、特定口座でも積極的に運用することを勧めます。商品はS&P500のインデックスでもいいですし、高配当ETFでも構いません。個別株を選ぶなら、必ず分散すること。
「現金のまま置いておけば安全」というのは、インフレ環境では必ずしも正しくないことを、自分の選択を通じて学びました。
教訓5|当初の計画より、状況に応じて方針転換すべき
VYMを買い増した当初の計画は、「配当金を新NISA枠の投資に使う」というものでした。配当を再投資せず、生まれたキャッシュフローを非課税口座に流す、というシンプルな設計です。
ところが、VYM自体が想定外に値上がりしました。元本も増え、配当利回り(株価に対する配当の比率)はむしろ下がっていく状態に。
そこで、2025年中盤から2026年初頭にかけて、段階的にVYMを売却しました。売却した分は約300万円。売却益には20%の税金がかかりましたが、それでも構わないと判断しました。
そして売却資金を、2026年の新NISA成長投資枠(年初一括240万円)の原資の一部として活用。VYMを売って、買い替えたのはS&P500のインデックスファンドです。
このときの最大の気づき
目先の税金より、長期的な利益を優先するという判断ができました。
特定口座のままVYMを保有し続けると、配当益にも値上がり益にも約20%の税金が永続的にかかります。一方、新NISA口座に移せば、その後の値上がり・配当はすべて非課税です。長期で見れば、今20%払って非課税口座に寄せる方が、トータルでは得になる計算でした。
そして何より大きかったのは、「当初の計画に固執しなくていい」と気づいたことです。状況が変わったら、より良い選択に方針転換すべき。これは投資だけでなく、家計や仕事の判断にも通じる教訓だと思っています。
VYMから新NISAへの移し替えの詳しいプロセスは、別記事で書いています。
→ 新NISAの種銭をVYMで増やした話|特定口座のETFで作った非課税枠の原資
今だったらどうするか
「当初の計画通りに行かない」と気づいたとき、面倒だからそのまま放置するのではなく、より良い選択肢に乗り換える勇気を持つこと。これが、長期投資で差がつくポイントだと思います。
7年続けて見えたこと|再現できるのは「インデックス積立」だけ
5つの教訓を振り返ると、再現性のある選択は1つだけです。
それは「インデックス積立を、淡々と続けること」。これに尽きます。
ビットコインで儲けたのも、商船三井で1.8倍になったのも、VYMが想定外に上がったのも、すべて運の要素を含んでいます。同じ銘柄を同じ時期に買っても、市況次第で結果はまるで違ったでしょう。
でも、インデックス積立だけは違います。月にいくらかを淡々と積み立てて、相場に居続けること。これは、誰でも、いつ始めても、長期で続けさえすれば再現できる方法です。
私の資産2,000万円という結果のうち、「再現性のある部分」はインデックス積立から得られた利益で、「運の部分」は個別株や暗号資産、相場のタイミングだったと整理しています。
まとめ|失敗も含めて、すべてが今に生きている
最後にもう一度書きます。失敗も多かったけれど、無駄な経験は何もありませんでした。
- ビットコインで疲弊した経験があったから、インデックスの「退屈さ」のありがたみがわかった
- 商船三井で集中投資したから、分散の重要性が腹落ちした
- VYMが想定外に上がったから、計画変更の判断ができた
全ての失敗が、今の投資スタイルにつながっています。
これから投資を始める方には、私のような遠回りをせず、最初から少額でいいのでインデックス積立をスタートすることをおすすめします。完璧な計画を立てる必要はありません。走りながら考えれば、十分間に合います。
あなたが投資を始める一歩を踏み出す、その判断材料になれば嬉しいです。