家を買うのをやめたら、夫婦のお金の話し合いが前向きになった|我が家の家族会議のかたち
家探し中の我が家は、立地も予算も妻とかみ合いませんでした。でもモデルハウスを諦めた翌日の家族会議で、目標が重なりました。金曜の晩酌で将来を話すいまのかたちと、資産を全部は見せ合わない共有ルールまで、我が家の記録を正直に書きます。
この記事でわかること
家を買うのをやめたら、夫婦のお金の話し合いが前向きになりました。
不思議な話に聞こえるかもしれません。でも我が家では、そうなりました。家探しをしていた頃の話し合いは、どこか「妥協のすり合わせ」でした。いまは金曜の夜に晩酌をしながら、将来の話を自然にしています。
パートナーとお金の話がかみ合わない。そもそも切り出せない。そう感じている方もいると思います。
この記事は、そんな時期を通った我が家の記録です。きれいごとではない部分も含めて書きます。
✓この記事でわかること
家探し中の話し合いは「妥協のすり合わせ」だった
家を探していた頃、我が家の話し合いはうまくいっていませんでした。
住みたい街と、買える街は違った
まず、立地でかみ合いませんでした。
妻が希望していたのは、都市部のエリアです。人気があって、価格も高い場所でした。いま住んでいるエリアも決して安くはないのですが、妻の感覚では「駅に近ければ許容範囲」だったようです。
住みたい街と、買える街は違う。頭では分かっていても、それを二人の間ですり合わせるのは簡単ではありませんでした。
「ローンが組めるのに、なぜ予算を守るの?」
次に、予算でもかみ合いませんでした。
妻の感覚は、こうでした。銀行が貸してくれると言っているのに、なぜその金額まで使ってはいけないのか。借りられる額と、無理なく返せる額は違う——私にとっては当たり前でも、それは私の頭の中にしかない前提でした。
このときの話し合いは、お互いの希望を少しずつ削る作業になっていました。前向きというより、妥協のすり合わせです。
数字を並べて話して、やっと同じ地図を見られた
変わったのは、私が具体的な数字を並べてからでした。
毎月の収支はどうなるか。子どもの教育費はいつ、どのくらい必要か。旅行など、我が家がお金を使いたいと思っている項目に、いくら残せるのか。それらを一つずつ書き出して見せました。
伝えたかったのは「節約しよう」ではありません。住宅以外の楽しみも守るために、予算を守りたいということです。これで妻も納得してくれました。同じ地図を見られるようになった、という感覚でした。
転機は、モデルハウスを諦めた翌日の家族会議
それでも、本当の転機は別のところにありました。
冷静になった頭で、私から「20年後に一括で買う」を話した
我が家は、本気で買うつもりだった元モデルハウスの値引き交渉から撤退しました。
その翌日です。悔しさが少し落ち着いて、頭が冷静になっていました。
私はこれからのプランを考え直し、家族会議で妻に話しました。時間を使ってお金を貯めて、納得できる家を買う。急がずに、20年後の一括購入を目標にする、という話です。
正直、反対されるかもしれないと思っていました。
妻にも「あそこにずっと住むのか」という迷いがあった
ところが、妻の反応は違いました。
その席で、妻が思っていたことを明かしてくれました。あのモデルハウス自体は悪くなかった。でも、ずっと住む場所があそこで良いのか。そういう迷いが少しあったそうです。
私は知りませんでした。交渉に必死になっていた間、妻の中にも別の迷いがあったのです。
「焦らずに決められる余裕がいい」で、目標が重なった
そして妻は、このプランがしっくりきたと言ってくれました。
「焦らずに決められる余裕があるのがいい」
この一言で、二人の目標が重なりました。妥協のすり合わせをしていたときには、なかった感覚です。方針の詳しい中身は我が家が「20年後に一括購入」を目標にした理由に書きました。
いまの我が家の、お金の話し合いのかたち
話し合いのかたちも、この数か月で変わってきました。
きっかけは月1回の家族会議だった
以前は、ほとんど私が主導していました。
私が家計の改善案を考えてアドバイスをする。妻はその中から納得できるものを取り入れる。話し合いというより、提案と採用に近い形です。
それがモデルハウスの検討を始めてから、月1回くらいの家族会議になりました。大きな買い物を前にして、二人で決める必要が出てきたからです。
いまは金曜の夜、子どもを寝かせたあとの晩酌で
最近は、もっとゆるいかたちに落ち着いています。
金曜の夜、子どもを寝かしつけたあと。お酒を飲みながら、これからの方向性を話すことが多くなりました。会議という感じではありません。
お金のための時間ではなく、夫婦の時間の中にお金の話がある
ここは順序が大事だと思っています。
晩酌は、お金の話をするために始めたのではありません。夫婦の時間を取るために始めました。その結果として、将来の話が自然に増えたのです。
「お金の話をする時間」を作ろうとすると、身構えてしまう気がします。我が家の場合は、夫婦の時間の中にお金の話が入ってきた。この順番だったから、続いているのかもしれません。
全部は見せ合わない、我が家の共有ルール
もうひとつ、我が家には共有のルールがあります。
支払いの担当と、毎月の積立額はお互いに把握している
我が家は口座を分けて管理しています(詳しくは共働き世帯の家計管理に書きました)。
そのうえで、お互いに把握していることがあります。どの支払いをどちらが担当しているか。毎月いくら積立投資に回しているか。この2つは共有しています。
家計を回すのと、同じ目標に向かうのに必要なのは、この2つでした。
私の資産は伝えている。妻の資産は、全部は聞かない
一方で、資産の全貌は共有していません。
私の資産額は妻に伝えています。妻の資産については、大体は分かっていますが、全部は聞いていません。それぞれの考え方を尊重して、我が家はこの形に落ち着きました。
全てをオープンにする管理が理想的なのは、私も理解しています。それでも我が家は「大体の把握」に留めています。
「全部オープン」より「同じ目標を見る」を我が家は選んだ
振り返ると、我が家に効いたのは全部を見せ合うことではありませんでした。
同じ目標を見られるかどうか。それさえ合っていれば、1円単位まで共有しなくても話し合いは前に進む。少なくとも我が家では、そうでした。
まとめ|目標がひとつあると、話し合いは前向きになる
家探しの頃、我が家の話し合いは妥協のすり合わせでした。立地も予算もかみ合わず、お互いの希望を削っていました。
変わったのは、家を買うのをやめてからです。「20年後に一括で買う」という目標がひとつできた。それだけで、話し合いの中身が「何を諦めるか」から「どう近づくか」に変わりました。
我が家に効いたのは、全部を見せ合うことではなく、同じ目標を見ることでした。他の家庭に当てはまるかは分かりません。でも、話し合いがかみ合わずに困っている方へ。二人で見られる目標がひとつあるか、そこから考えると何か変わるかもしれません。
この記事も、公開する前に妻に読んでもらいました。