INVESTMENT LESSONS
運よく損はしなかった、でも「逆に動いていたら」と思うと…
投資初心者が実体験から学んだ5つの教訓
はじめに:「運よく」という言葉の重さ
投資をある程度続けてきて、振り返ってみると「なんとか損はしていない」という状態にあります。でも正直に言うと、これは実力というより運の部分が大きかったと思っています。
あの判断が逆に動いていたら、どうなっていただろう。
─ 何度も頭をよぎった言葉
この記事は、投資初心者だった自分が経験してきた失敗・気づきを時系列でまとめたものです。これから投資を始めようとしている人に、同じ回り道をしてほしくないという思いで書きました。
教訓① ビットコインで学んだ「自分のリスク許容度」
最初に手を出したのがビットコインでした。「これからの時代は仮想通貨だ」という雰囲気に乗って購入。しかし値動きの激しさは想定をはるかに超えていました。
価格が上がると「もっと上がるかも」と買い増し、下がると「このまま消えてしまうかも」と狼狽売り。まさに感情に振り回された売買を繰り返していました。
- 投資対象の仕組みをほとんど理解していなかった
- 自分がどこまでの値下がりに耐えられるかを考えていなかった
- 「上がっているから買う」という根拠のない判断をしていた
教訓② セゾン投信から始まったインデックス投資との出会い
ビットコインの反省から、もっとまともな投資を始めようと旧NISAを開設。当時インターネットで「NISA 何がいい」と調べて行き着いたのがセゾン投信でした。
セゾン投信を設立した方の著書を読んで、初めてインデックス投資という考え方を知りました。「市場全体に広く分散して、長期で持ち続ける」というシンプルな理屈が腑に落ちて、何年か継続して利益も出ました。
ただ、あとから気づいたのがコスト(信託報酬)の問題。インデックス投資は期待リターンがある程度決まっているぶん、経費率の差がそのまま最終的なリターンの差になります。当時は今ほど低コストの商品が広く知られておらず、結果として「良い選択ではあったが、最善ではなかった」という状態でした。
- 日経平均やS&P500などの指数に連動するファンドに投資する方法
- 個別銘柄を選ぶ必要がなく、自動的に分散投資になる
- 長期保有ほど複利効果が働きやすい
- 信託報酬(年間コスト)は低いほど有利。0.1%の差が数十年で大きな差になる
教訓③ 情報収集力が投資リターンを決める
セゾン投信を解約し、楽天証券でS&P500インデックスファンドへ乗り換えました。この判断のきっかけは、ネットの情報収集でした。
このとき感じたのは、「同じインデックス投資でも、どこの何に投資するかで結果が変わる」ということ。そして情報を取りに行く力が、そのまま資産形成の差になるということ。
当時は今ほど投資情報を発信している人が多くなかったという背景もありました。今の環境は圧倒的に恵まれています。情報が溢れているぶん、質の見極めは必要ですが。
教訓④ 集中投資は「運」に頼った戦略だった
セゾン投信の解約益を使って、積立NISAと並行して国内個別株も購入しました。目的は「資産の分散」と「配当金収入」。結果的に大幅に値上がりし、新NISAの購入資金のために売却して利益も出ました。
ただ、これを振り返るとかなりリスクの高いことをしていたと気づきます。
| 項目 | 当時の判断 | 今の評価 |
|---|---|---|
| 投資対象 | 国内個別株(数銘柄) | 集中リスク高 |
| 目的 | 分散 + 配当金 | 目的は正しい |
| 手段 | 個別株への集中 | 手段が不一致 |
| 結果 | 大幅値上がり→売却益 | 運が良かった |
「配当目当てで分散したい」という目的に対して、数銘柄への集中投資は手段として矛盾しています。高配当株ETFのように、最初から数十〜数百銘柄に分散された商品を使うべきでした。
- 選んだ銘柄が業績悪化していたら、大きな損失になっていた
- 「値上がりした」のは運の要素が大きく、再現性がない
- 個別株の集中保有は、分散投資の真逆の行為
教訓⑤ 失敗を「経験費」に変えるには理解が必要
過去の投資を振り返ると、運よく損は出ていません。でもこれは「実力があった」からではなく「運が良かった」からです。
本当の意味でリスクを管理できるようになったのは、失敗の理由を言語化して理解したときでした。「なんとなくうまくいった」では次に活かせません。「なぜこれはリスクが高かったのか」「次はどうすべきか」と考えることで、初めて経験が知恵になります。
- 自分がどこまでの損失に耐えられるか(リスク許容度)を先に把握する
- 投資対象の仕組みをひとことで説明できるまで理解してから買う
- インデックス投資を選ぶなら信託報酬の低い商品を選ぶ
- 分散投資はETFや投資信託を使うと手間なく実現できる
- NISAは「非課税で長期積立」という本来の使い方を意識する
投資に「絶対」はありません。でも、理解なしに始めることと、理解してから始めることでは、同じ結果になっても「次に活かせるかどうか」がまったく変わります。
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1値動きの激しい資産に手を出す前に、自分のリスク許容度を把握する
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2投資対象を理解することが、長期保有を続ける精神的な支柱になる
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3インデックス投資はコストが命。情報収集力が長期リターンに直結する
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4配当狙いの「分散」は個別株集中投資では実現できない。ETFを活用する
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5運よく損しなかった経験も、理由を理解して初めて「財産」になる

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